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「頭脳勝負」-渡辺明、将棋の魅力に迫る

渡辺明竜王の著となる「頭脳勝負」--将棋の世界を読みました。 最初に、「はじめに」で書いていますが、「棋士の渡辺です」と自己紹介で言ったときに、「ん、棋士って」ということが良くあるようで、将棋を職業にしていること自体なかなかポピュラーになっていないわけです。

そんな将棋にのめりこむプロの世界の魅力をなるべく平易にという目的で書かれています。 その目的は見事に達成していると読み終わって感じました。   一応将棋をゲームとして楽しんでいるものにとっては、その魅力というのは浅いながらも分かっているわけで、この本は渡辺竜王が如何に将棋の魅力を掘り下げていくかに注目していました。

まずボナンザと戦った時を振り返っての感想、「私はトッププロがコンピューターに負け越す日が来るとは思っていません。今回の勝負、傍目には辛勝に見えたかもしれませんが、当事者にとっては余裕がある一点差という感じでした。」 また「絶対に負けられない勝負より、変な表現ですが、負けてもおかしくないと認知された状況での勝負のほうが戦いの幅が広がるということがあります。」 (94page)

この気持ちよく分かりますよね。将棋は、下手が勝ちやすいゲームだと思います。
今のソフトについては奨励会の2~3段にはなっているとの認識のようで、これは以前の「コンピュータ将棋の頭脳」..小谷善行の評価とほぼ同じですね。一回の勝負では分かりませんが、トッププロの面々に勝ち越すというのはとっても難しいとは思えます。ただそれを目指してソフトの開発もがんばって欲しいですね。

エピソードで面白かったのは、挑戦者として挑んだ竜王戦の7番勝負の最終局を前にしての研究会で考慮中に新手を発見していたとのこと。(129page)
ただその手を披露してしまうと、伝い伝わり相手の森内竜王の耳に届いてしまうことを恐れ、胸の中にしまっておいたのだそうです。このあたり情報戦になっている現代の将棋界の様子がわかって楽しめました。

また将棋雑誌のクイズから升田幸三九段の将棋に興味を持ち、古書を探しまくって研究したとか。(130page) rtfも若いときに「升田将棋の世界」を買って読みふけった記憶があります。こんな共通体験があると身近に感じてきました。 今後も竜王の防衛のみならず他のタイトルにも挑んで新手を披露してほしいと思っています。

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