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「夜はやさし」、綿矢りささんの書評を辿る

 『夜はやさし』(フランシス・スコット・フィッツジェラルド)の書評綿矢りささんが書いています。「グレート・ギャツビー」で知られているフィッツジェラルドの生前最後の作品、栄華を極めた主人公ディックが年月の経過と共にゆっくりと疲れてゆく過程が描かれている小説。著者自身の生活と重なっていたようだ。

この長篇(ちょうへん)は読んでいると、釣り糸によって後方に引っ張られるような妙な感覚になる。ディックと妻の生活を追う文章が何気なく始まり、彼らの周囲で衝撃的な事件が起きるといったん完結し、また夫婦の話が次の事件まで続く、という運動が繰り返されるからだ。
(中略)
人をもてなしたり喜ばせたりするとき、人は自分も気づかないうちに、相手にお世辞やプレゼントだけでなく、もっと貴重な、目に見えない大切な何かを分け与えている。打算のない気前の良さには魂も共に込められているのだ。

彼女の読書の範囲は幅広いが、いずれの作品にも底に流れるある種の悲哀のようなものが感じ取れる。 「最後までどこかおっとりしたままの人物像には、どんなに高い身分もお金も美しさも追いつけない気品がある」と締めくくる彼女には、ある種の分かり合える感情がよぎっているのではないでしょうか。

 たまたま今日の週刊ブックレビューで書評家の丸谷才一さん(近著の話題作「蝶々は誰からの手紙」) が、「(書評も含む)批評というのは、生きる力の更新」とし「特定の好きな書評家を持つことは、読書にとって実り多いこと」と述べていた。rtfも五木寛之さん・村上龍さん・高樹のぶ子さんそしてこの綿矢りささんの書評がとても参考になっている。年代を超えて、ガイド役にとても頼もしい存在である。

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