GOEMON、予備知識ゼロで見に行きましたが、素晴らしい映画で、全世界の映画シーンの最先端を走っている作品と思いました。
最近、レッドクリフ やワルキューレ(トム・クルーズ)を観ていますが、映像美・自由な発想・エンターテインメント性で圧倒しています。映像の求心力がすさまじいため余計な事を考える暇を与えず,純粋に「虚構の世界」に浸らせてくれます。
他の作品のパロディも織り交ぜつつ、シェイクスピア風の格調をも融合させ、あれっドラゴンボール?と思わせるシーンの落差まであって、監督の「思いを表現するのであればなんでもあり」といった強い信念が全編にわたって押し寄せてくるのでした。豪華絢爛、総天然色、ハイパーカラー、リアル劇画CG調と、美しさ・リアリティ・虚構の世界を表現するあらゆる技術を総動員させています。
ストーリーにも、意外性があり、ひとつの独自な時代考証というか、この安土桃山時代という時代はいったいどんな時代だったのかということを、GOEMONという人物を通して見つめているといえます。
映画のパンフレットでのインタビューに答えて、紀里谷和明監督は、「下克上の戦国時代を経て信長のような男が出てくる。能力が無い者は消えていくだけ。何でもありの世界だから外国文化も受け入れるし、思想も受け入れる。全てがオープンソース。何にも縛られない自由な精神があったと思うんです。ならば僕たちも自由な精神で、このプロジェクトに取り組まなければならない。時代考証的にあそこが違うここが違うというレベルで映画を作るとものすごく窮屈で、クリエイティブなものではかくなってしまいます。」
その基盤にたって、まさに紀里谷ワールド満開、完全に時代劇という枠を破壊しつくして、その魅力的な登場人物とストーリーを題材に、いままでにないファンタジックワールドを観客に見せつけます。
日本におけるゲーム・アニメ そして原宿に代表されるファッションの先端性から、いつかは映画という最高峰の娯楽でも日本が世界をリードする日が来るのではないかと思っていましたが、もうすでにこの作品はハリウッド作品をあっさりと後ろに置いていってしまっています。
日本のIT技術、さらには黒澤明らが示した日本映画の芸術性・奥行きといったものにも支えられて、全ての成果が集結した作品で、それらを計算しつくしてちりばめ構築した美世界が、なんとも言えず魅力的でした。
(ところでこの紀里谷和明監督、あのシンガーソングライターである宇多田ヒカルさんの元夫なんですね)
それぞれの出演者たちの演技も素晴らしく、この紀里谷ワールドを際立たせています。
これからは、間違いなく日本の映画が世界の注目を集めていくことになるでしょう。
[Ref]
●初日舞台挨拶レポート(等)最新ニュース
●監督 紀里谷和明 出演 江口洋介、大沢たかお、広末涼子、奥田瑛ニ、寺島進、伊武雅刀、ゴリ、要潤、中村橋之介、平幹ニ朗、ほか
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