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2009年5月

“おっぺし” & "ナメロウ"

およそ60キロに渡って続く九十九里浜。古くからいわし漁が暮らしを支えてきた。港には、漁船の帰りを待つ元気なおばあちゃんたちの姿がある。かつて船を海へと押し出していた“おっぺし”と呼ばれた女性たちだ。いわしの水揚げは、今もおばあちゃんたちの仕事。威勢のいい声が浜に響く。

九十九里浜で採れるいわしは、この茂原で新鮮でおいしく食べられますが、そのいわしを食卓に運んでくれる一端を“おっぺし”が担ってくれているのですね。

特に"ナメロウ"は絶品。魚に味噌などを入れ、粘りがでるまで根気よく叩いた簡単なつまみですが、これを肴にお酒はぐいぐい進みます。

ところで、八王子・五日市・奥多摩・檜原村などでも“おっぺし”という方言があるそうです。「おっぺしおやき」という名物があるようですが、これもおいしそう。

「押す」という意味で関東一帯で同じような方言が広まっていたのか、こちらも興味がわきます。

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NHK杯将棋 中田功七段 vs 糸谷哲郎五段、糸谷の直線的な攻めが炸裂

中田功七段と糸谷哲郎五段は、初手合いとのことでした。前トーナメントで勝ち進んだものの森内俊之九段との対戦で強力な受けの前に敗退した糸谷五段にとっては、ぜひとも勝ち上がってトップ棋士との再戦を果たしたいところです。
一方の中田七段は、三間飛車のスペシャリストそして今売り出し中の佐藤天彦(サトウアマヒコ)の師匠、得意の戦いに持ち込んで強い関西新鋭棋士に実力を示したいところです。
先手で穴熊に囲った糸谷五段は、解説の阿部八段も意表をつかれた▲7七角から切り返しの攻めを見せます。対する中田七段も▲2四飛車のところで長考、桂馬取りを放置して攻めるという肉を切らせて骨を切るという厳しい踏み込みを見せます。
しかしながら、最終盤、将棋の教科書にのっているような手筋が炸裂、糸谷五段の勝利となりました。
感想戦の結果、▲7五桂と打たれたところで△7三金と逃げずに、攻めを継続すれば後手に勝機があったようです。
勝ち上がった糸谷五段は二回戦で、谷川浩司九段との関西決戦。関西新鋭棋士の先頭に立つ糸谷五段としては天下にその強さを示す絶好の機会。これは楽しみですね。

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第67期将棋名人戦第4局、加速度の利いたスリリングな戦いを郷田が制する

Osk200905210138高野山の決戦といえば、昭和23年3月の第7期名人戦挑戦者決定戦3番勝負です。投了直後の升田幸三八段(当時)の迷(?)せりふ「錯覚いけないよく見るよろし」で知られ、弟弟子大山康晴七段(当時)との“怨念の対決”としても現代将棋史を彩る高名な対局です。
その地で行われた名人戦第四局、ざっと棋譜を並べてみましたが、なんと個性的な差し回し。序盤早々過去の実戦例から外れる流れ。
盤面だけ見て、対局者の名前を告げなければアマチュア同士の対局゜かと見間違うかも知れないような定跡や過去の相掛の変化形からもかけ離れた戦いでした。
中盤、先手が飛車取りを逃げずに指したところの理由がよくわかりませんでした。飛車を打たれると弱い陣形でしたので。重苦しい序盤から一気に複雑な加速度の付いたスリリングな流れの名局だと思いますが、後からゆっくりと並べて味わってみたいと思っています。

▽郷田九段の話 序盤は作戦通りのつもりでしたが、誤算があって苦しくなりました。しかし、その後はうまく指せたと思います。7七馬(78手目)で勝ちだと思いました。

▽羽生名人の話 封じ手の5六歩(27手目)では2五銀も考えましたが、ちょっといやな変化があって。その後の構想に疑問があったようですが、具体的にはよくわかりません。

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浜崎あゆみ・大塚愛らの関西公演中止 エイベックス

エイベックス・マネジメント(東京都港区)は19日、新型インフルエンザの広がりを受け、大阪、神戸で予定されていた浜崎あゆみ、大塚愛、倖田來未のコンサート公演を中止する、と発表した。対象は月内の計6公演。代替公演は検討中という。 理由について同社は、感染の状況が不透明であることや、マスク、消毒液の数量が不足していることを踏まえ、「お客様の安全を最優先に考えた結果」としている。 中止する公演は以下の通り。 20、21日、浜崎あゆみ(大阪城ホール)▽23、24日、大塚愛(同)▽23、24日、倖田來未(神戸ワールド記念ホール)

おっと、ドル箱の人気ミュージシャンの関西公演が中止になってしまいましたね。
実は、一ヶ月ほど前に友人が20、21日の浜崎あゆみ(大阪城ホール)コンサートのチケットを予約したいということで、セブンイレブンの予約マシーンで検索していたのですが、立見席しか空いていないということで断念していました。

あゆはまだまだ人気があるんだなぁと思っていましたが、関西のファンにとっては直前の中止で残念でしょうね。
関西から徐々に全国に広がっていくとは思いますが、会社からも関西出張は厳選せよとの通達も出ていて、関西には近寄るなって言うことでしょうけれど、いつまで続くのでしょうか? アジアの数カ国だけは、かなり厳しく規制していますがグローバルに見るとやりすぎです。費用対効果に基づき方針を打ち出す西欧と責任論に重きを置いて行動する日本との違いが、ここでも見えちゃいますね。

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NHK杯将棋、増田裕司五段 VS 広瀬章人五段

 増田裕司五段の2008年度の戦績は14勝17敗、一方の広瀬章人五段は25勝12敗とかなりの差があります。広瀬章人五段は昨年度のNHK杯将棋トーナメントでも、勝ち上がり素晴らしい成績を残しましたし、増田五段も前々期に渡辺竜王に惜しくも敗れました(棋譜はコチラ)が、大活躍で名をとどろかせました (3回戦では中原誠永世十六世名人をも破っていました。棋譜はコチラ)。二人とも短時間の将棋は得意なのでしょうね。
この戦い、結果としては大熱戦の末、増田裕司五段が勝ち名乗りを上げましたが、序盤いきなり角を交換して相掛に誘い込んだのが作戦でした。
広瀬章人五段も、得意の振り飛車穴熊を貫く作戦もあったのですが、「居尾車は指せないでしょう?」というような問いに、「いやいや出来ますよ」といった応酬。
確かに見ごたえのある差し回しを見せ、新人ながら実力のあるところを見せました。しかし増田五段の意地が勝りました。
解説の浦野真彦七段の軽妙な語りも久々に楽しめました。関西リーグからの増田五段の活躍に期待しましょう。

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【 第108回文學界新人賞発表 】 白い紙 / シリン・ネザマフィ

200904160732301文学界で権威のある文學界新人賞に、イラン・テヘラン出身のシリン・ネザマフィさんの作品「白い紙」が選ばれました
今日のNHKニュースのインタビューで受賞の喜びの声を伝えていましたが、彼女は一般企業に勤めるエンジニアで会社の人に小説を書いていることを教えていなかったとのことです。
小説を書いているということが、なんとなく「ちょっと格好悪い、口が裂けても言えなかった」という気持ちだったようです。これで堂々と書いていけますね。この作品では、どれだけ周りの環境が自分の人生に影響を与えるかということを書きたかったとのことです。
日本については、京都の街にとても興味があるとか。京都という街は世界の都市のなかでも特異な面白い街「別世界」と感じているようで、この辺はrtfの感覚と似ていて親近感が沸きますね。
これからも自由に小説を書いていってほしいものです。

シリン・ネザマフィ(Shirin Nezammafi شیرین نظام ‌مافی)さんは、イラン・テヘラン出身。神戸大学工学部卒業・神戸大学大学院自然科学研究科修士課程を修了後、松下電器(当時:現パナソニック)に入社した。母語はペルシャ語。日本語を母語としない作家が文學界新人賞を受賞するのは、中国出身の楊逸さん(2007年受賞、2008年には芥川賞を受賞)についで2人目で、非漢字圏出身者としては初の受賞となる。

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ラウンド @ 南千葉ゴルフクラブ

 真夏のような日曜日、南千葉ゴルフクラブでラウンドしました。「挑戦意欲を掻き立てる18ホールは、自然を活かし戦略的なゴルフコース」とパンフレットはうたっていますが、要は山裾に沿ったコースでアップダウンが激しくドッグレッグも鋭くブラインドのホールがいくつもありました。
こんなコースで、曲げたりしたら走り回るのが大変と、適度な緊張感があったのか、ゴルフ再開以来の良いスコアで終えることができました(トータル=101 : 前半=49、後半=52)。
前にパーティが居なくて、自分たちのペースで回れたのも幸いでした。終わってみたら、もう少しがんばっていたら100を切れたのかとあらためて残念でした。(特にお水系池ポチャから逃れないと...)

それなりに納得できるスコアで回れると、またやる気が喚起されてきますね。もっと練習に励んでいこうと思っています。

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You've got mail

ユー・ガット・メールを見ました。1998年の映画なのでもう10年以上前なのですね。
この10年でインターネットは、すごい勢いで一般化しましたが、その先駆けともなった作品ですね。
映画を見た人が実際のロケ現場を訪ねて写真をアップしています。
  -Cafe Lalo
  -GRAY'S PAPAYA
心に残る映画のロケ地は、今でも観光スポットにもなっているんですね。

この映画の楽しいところは色々ありますが、会話がユーモアとセンスに溢れているのがいいですね。
例えば、"スターバックスでは決断力を求められる。ラテにするのかカプチーノかはたまたフラペチーノか、ショートかトールかグランデか...人々は自分の決断力を確かめにスターバックスに入る...?"

メグ・ライアン、トム・ハンクス二人の演技がすばらしくほのぼのとしたラブストーリーを楽しめました。
 

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第67期名人戦七番勝負 第3局初日

タイトル戦で矢倉戦が続いていましたが、第三局は横歩取り・中座飛車戦法になりました。
一触即発の難しい戦いで、見ていて重苦しさを感じます。一日目38手目に後手が△7五歩と突いてから、攻めあいになりましたが、まだ前例があるとのこと。2時間39分の大長考で封じた45手目でも、まだ前例の2三歩でした。
名人の50手目後手△5六同馬が新工夫の一手で、ここから未知の局面に突入していきました。
それ以降先手の飛車をいじめる戦いに。先手も▲4五銀と後手の飛車(金両取り)を取りに行った際に、先手王に△4六桂から迫っていきます。
激しい終盤になりましたが、107手目の先手▲7八玉が「後手玉に詰みが生じた」と錯覚した失着だったようです。最後は名人が勝ちを引き寄せました。
見ごたえのある一局を制し、二勝一敗と羽生名人が先行しました。

羽生名人の話: 終盤はずっとよくわからなくて、負けのような気がしていた。最後に後手6二桂(110手目)と合駒してよくなったと思った。

郷田挑戦者の話: 終盤は飛車を取って勝ちになったと思ったが、先手8二飛(109手目)のところで先手6四桂から詰むと錯覚していた。

郷田vs森内の名人戦記録

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NHK杯将棋 森下卓九段 vs 小林裕士六段、強豪を小林が破る!

小林裕士六段が、森下卓九段という日本シリーズ連続優勝を果たしている強豪を破りました。
NHK杯将棋というファン注目の棋戦での勝利、内容も見事で実力を披露しましたね。調べてみると2008年度の成績は、30戦19勝11敗(0.633)と素晴らしい成績です。

解説の長沼洋七段も「彼は終盤で間違えるということはほとんど無い」と言っていて、矢内理絵子さんが思わず「それはいいですね」と言っていましたが、将棋は本当に終盤での逆転の多いゲーム。それも森下九段得意の矢倉・森下システムを破っての勝利。
今シーズンは、なんとなく彼の活躍に期待が持てる予感がしますが、二回戦では渡辺明竜王との対戦ですか。これは注目の将棋ですね。

ビデオクリップ: 森下卓九段 vs 小林裕士六段

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第19回世界コンピュータ将棋選手権、アマトップとのエキシビジョンが見たい

5月3日から3日間にわたって行なわれた第19回世界コンピュータ選手権は,二次予選から出場のGPS将棋が決勝リーグを6勝1敗の好成績で優勝。2位は同じく6勝1敗の大槻将棋。常連で決勝にシードされていた激指,Bonanza,YSSの3ソフトは,それぞれ2勝5敗,3勝4敗,1勝6敗と下位低迷という思わぬ結果に終わりました。
下克上と一部表現されてもいますが、今年は激しくリーグ戦の成績が動きました。

注目の渡辺明竜王は、下記のコメントを出しています。

優勝ソフトの強さは未知数ですが、前年比で弱くなることはなさそうなので、強くなったと見て良さそうです。問題はその幅で、ほんの少し強くなっただけなのか、かなり強くなったのか。 対プロ戦の平均勝率が3割のアマトップクラスとある程度戦えるようになった(きちんと指せばまだアマトップに分がある)ということは、対プロ5割も遠い話ではありません。と言っても、この少しの差を埋めるのは簡単ではないですが。

ちなみにコンピュータ将棋 対 人間 対戦の記録(高田純一さん集計)によると、昨年の大会以降のアマトップクラスとコンピューターの公式対戦は、下記の3局だけです。

●2008.11.8 ゲームプログラミングワークショップ 激指vs 清水上徹   ○
●2008.11.8 ゲームプログラミングワークショップ 棚瀬将棋vs 加藤幸男×
●2009.3.10 情報処理学会 第71回全国大会   激指vs 稲葉聡     ×
                 (全て持ち時間60分、○はコンピューターの勝ち)

一勝二敗とコンピューター側が負け越していますね。

アマチュアトップクラスのレーティングは、2008年12月現在2419点ですから、コンピューターの実力もほぼ同等レンジ(か若干下)と思えます。

昨年のアマチュアトップとのエキシビジョンは、持ち時間15分と人間にとって不利でした。できれば、今年も日を改めてでもいいので、一時間以上の持ち時間でトップアマとの対戦を見てみたいものです。

コンピューターのトップクラスの全体的なレベルは拮抗して強いソフトが増えてきたとは思いますが、全体的に底上げできたのか、やはり人間との対戦を見てみたいと思うのは、あまりにも人間っぽいでしょうか?

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「シリコンバレーから将棋を観る」を読み終えて、そしてグローバルへ


 梅田望夫さんの最新著「シリコンバレーから将棋を観る」を読み終えました。
第一に思った感想ですが、一将棋ファンとして良い時代に生まれたということ。同時代に羽生善治・谷川浩司・渡辺明といった天才棋士の将棋を楽しめ、さらにその大先輩の中原誠・米永邦雄・加藤一二三といった強烈な個性の溢れた彼らの全盛期の対局もリアルタイムに楽しめました。
そして梅田さんというIT業界の先駆者が、同じ将棋鑑賞という趣味を持っていて、またその将棋の素晴らしさを是非広めたいという意思でこのような啓蒙書を書いてくださったことに感謝します。
 
この著書の中で一番印象的だったのが、渡辺明の他世代とは異質な孤独感。彼ら20代の世代は、これから間違いなく人間同士の戦いからコンピューターも巻き込んだ将棋に入り込んでいくことになるということ。
そして近い将来コンピューターから挑戦状がたたきつけられるのか、また開発しているサイドにその意気込みがあるのか、プロはそれを受け入れるのか?、どういうコンテンツが魅力的なのか?

渡辺世代にとっては、羽生世代も偉大であるが、年々発展を見せているコンピューターも脅威のはず。
将棋を知らない大衆にとっては、プロがコンピューターに負けるというのは格好のスクープになるとわかるとその実現に向けて加速度がつくはずです。
近い将来、プロ棋士は是非コンピューターをも巻き込んで、逆にうまく活用していって、将棋の素晴らしさを広く一般に見せていく工夫をして欲しいものです。

それと色々な情報をもっとビジュアライズする工夫も必要だと思っています。メジャーリーグのテレビ放送のように周辺情報を盤側に並べて見せると、もっとお手軽なファンも無責任に楽しめることが出来るのではないかなぁ?

この点、一ファンとして提案があるのですが、それはまた別の機会に。

[Ref] アマチュア強豪を連破、コンピューター将棋の激指・棚瀬将棋、歴史的快挙!

それにもまして驚いたのが、梅田さんがこの本の外国語への翻訳を自由に行って公開して良いと宣言したこと。
そしてその提案(挑戦状?)を受けて、英語フランス語の翻訳に名乗りを上げてWebで同士を募り、信じられない異常ともいえるペースで翻訳が進んでいること。
英語の方は、連休明けにその成果を公開するとのこと。
いやぁ、これはすごいことです。梅田さんもすごければ、受けた面々もすごい。

是非成果を期待しています。まず質は問いません。翻訳は出来ないまでも、色々と注文をつけることのできる人たちはたくさんいますので。

待っています。

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GOEMON: Beyond Hollywood、最先端邦画はすごいことになっている

GOEMON、予備知識ゼロで見に行きましたが、素晴らしい映画で、全世界の映画シーンの最先端を走っている作品と思いました。
最近、レッドクリフやワルキューレ(トム・クルーズ)を観ていますが、映像美・自由な発想・エンターテインメント性で圧倒しています。映像の求心力がすさまじいため余計な事を考える暇を与えず,純粋に「虚構の世界」に浸らせてくれます。

他の作品のパロディも織り交ぜつつ、シェイクスピア風の格調をも融合させ、あれっドラゴンボール?と思わせるシーンの落差まであって、監督の「思いを表現するのであればなんでもあり」といった強い信念が全編にわたって押し寄せてくるのでした。豪華絢爛、総天然色、ハイパーカラー、リアル劇画CG調と、美しさ・リアリティ・虚構の世界を表現するあらゆる技術を総動員させています。

ストーリーにも、意外性があり、ひとつの独自な時代考証というか、この安土桃山時代という時代はいったいどんな時代だったのかということを、GOEMONという人物を通して見つめているといえます。
映画のパンフレットでのインタビューに答えて、紀里谷和明監督は、「下克上の戦国時代を経て信長のような男が出てくる。能力が無い者は消えていくだけ。何でもありの世界だから外国文化も受け入れるし、思想も受け入れる。全てがオープンソース。何にも縛られない自由な精神があったと思うんです。ならば僕たちも自由な精神で、このプロジェクトに取り組まなければならない。時代考証的にあそこが違うここが違うというレベルで映画を作るとものすごく窮屈で、クリエイティブなものではかくなってしまいます。」
 その基盤にたって、まさに紀里谷ワールド満開、完全に時代劇という枠を破壊しつくして、その魅力的な登場人物とストーリーを題材に、いままでにないファンタジックワールドを観客に見せつけます。

日本におけるゲーム・アニメそして原宿に代表されるファッションの先端性から、いつかは映画という最高峰の娯楽でも日本が世界をリードする日が来るのではないかと思っていましたが、もうすでにこの作品はハリウッド作品をあっさりと後ろに置いていってしまっています。

日本のIT技術、さらには黒澤明らが示した日本映画の芸術性・奥行きといったものにも支えられて、全ての成果が集結した作品で、それらを計算しつくしてちりばめ構築した美世界が、なんとも言えず魅力的でした。
(ところでこの紀里谷和明監督、あのシンガーソングライターである宇多田ヒカルさんの元夫なんですね)

それぞれの出演者たちの演技も素晴らしく、この紀里谷ワールドを際立たせています。

これからは、間違いなく日本の映画が世界の注目を集めていくことになるでしょう。

[Ref]
初日舞台挨拶レポート(等)最新ニュース
●監督 紀里谷和明  出演 江口洋介、大沢たかお、広末涼子、奥田瑛ニ、寺島進、伊武雅刀、ゴリ、要潤、中村橋之介、平幹ニ朗、ほか

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