第67期将棋名人戦第4局、加速度の利いたスリリングな戦いを郷田が制する
高野山の決戦といえば、昭和23年3月の第7期名人戦挑戦者決定戦3番勝負です。投了直後の升田幸三八段(当時)の迷(?)せりふ「錯覚いけないよく見るよろし」で知られ、弟弟子大山康晴七段(当時)との“怨念の対決”としても現代将棋史を彩る高名な対局です。
その地で行われた名人戦第四局、ざっと棋譜を並べてみましたが、なんと個性的な差し回し。序盤早々過去の実戦例から外れる流れ。
盤面だけ見て、対局者の名前を告げなければアマチュア同士の対局゜かと見間違うかも知れないような定跡や過去の相掛の変化形からもかけ離れた戦いでした。
中盤、先手が飛車取りを逃げずに指したところの理由がよくわかりませんでした。飛車を打たれると弱い陣形でしたので。重苦しい序盤から一気に複雑な加速度の付いたスリリングな流れの名局だと思いますが、後からゆっくりと並べて味わってみたいと思っています。
▽郷田九段の話 序盤は作戦通りのつもりでしたが、誤算があって苦しくなりました。しかし、その後はうまく指せたと思います。7七馬(78手目)で勝ちだと思いました。
▽羽生名人の話 封じ手の5六歩(27手目)では2五銀も考えましたが、ちょっといやな変化があって。その後の構想に疑問があったようですが、具体的にはよくわかりません。
対局: 和歌山県高野町金剛峯寺
先手: 羽生善治
後手: 郷田真隆
[棋譜]
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △2三歩 ▲2八飛 △9四歩 ▲9六歩 △7二銀 ▲3八銀 △3四歩
▲2七銀 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8五飛 ▲6八銀 △7四歩
▲3六銀 △7五歩 ▲5六歩 △3三桂 ▲4六歩 △4二銀 ▲6六歩 △7三銀
▲6七銀 △7四銀 ▲7六歩 △同 歩 ▲同 銀 △8四飛 ▲6五歩 △7五歩
▲6七銀 △6二金 ▲5五角 △7三桂 ▲7七桂 △1四歩 ▲1六歩 △5四歩
▲6六角 △6五桂 ▲1五歩 △7七桂成 ▲同 角 △6五銀 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △7六歩 ▲8六角 △4五桂 ▲3四飛 △3一歩 ▲4五銀 △9九角成
▲5七桂 △6六銀 ▲6五桂 △4七香 ▲5八金 △3三銀 ▲4七金 △3四銀
▲同 銀 △6七銀成 ▲同 金 △2八飛 ▲4八金 △7七馬 ▲同 金 △同歩成
▲5二銀 △同 金 ▲7三角 △6一玉 ▲8四角成 △6八銀
まで86手で後手の勝ち
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コメント
私も第4局に関するブログ記事を書きました。
すばらしい戦いでしたね。感動しました。
投稿: vox_populi | 2009年5月22日 (金) 20時25分