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未知の戦い制す 深浦王位が3連覇

 深浦康市王位が、三連敗から四連勝という将棋界史上二回目(初は渡辺竜王vs羽生善治名人)の大逆転劇で王位タイトルを守りました。
その最終局、今期初めての横歩取りで素晴らしい名局でした。展開・棋譜は「柔らかい手~個人的将棋ブログ」さんが"何という見応え。。王位戦最終局、制したのは深浦王位!"という記事で詳細に記述していただいています。
rtfも会社でネット中継を観戦しながら仕事をしていたのですが、仕事が全くはかどらず青くなりました。
大盤解説会も好評だったようです。参加できる人がうらやましいかぎりなのですが、そのうらやましいひとり「即席の足跡《CURIO DAYS》」さんが参加されてこちらも楽しい記事で紹介していただいています。藤井九段の解説で聞き手は熊倉女流初段というトレンディなペアで楽しかったでしょうね。

深浦康市王位のことは、「シリコンバレーから将棋を観る」の中で梅田望夫が一章を割いて紹介しています。(第四章 棋士の魅力--深浦康市の社会性)
その中の会話で、三十代半ばになっても向上心を持ち続けている理由を梅田が質問した場面で深浦は「ちょっと偽善ぽくなりますけど地元の期待というのは大きいかな。『故郷』という部分が羽生さんらと違うところかなと」と答えています。
彼の郷里・佐世保への思いは本当に強く、そして今回の七番勝負の流れを大きく変えたのもその佐世保対局でした。三連敗で迎えたその対局は彼本来のファイターとしてのメンタル力を沸き立たせたと思います。
同「シリコンバレーから将棋を観る」の中で「羽生さんと素手で喧嘩したら勝てると思う」と発言。真意を問う梅田に彼は「勝てるものがひとつでもある、人間としてどこか勝てるものがあれば全然怖いことじゃないか、そういう気持ちが大切だと思って」と答えている。
今回の相手、木村一基八段は彼にとってはファイティングスピリットを発揮しにくい相手だったのかも知れません。その燻っていた意識を表層に呼び起こしたのが故郷だったのではないでしょうか。(昨年の佐世保戦では対局の翌日に同窓会を行ったと将棋まるごと90分のインタビューの中で答えていますね)

最終局を終えて深浦康市王位は、「後手の飛車の威力が大きいので、苦しい将棋でした。勝ちになったと思ったのは、入玉して詰まない形になったところ。三連敗の時点ではかなり厳しかったですが、四局目以降は粘り強く戦えました。」と答えています。暗に三局目までは淡白な戦い方だったともとらえられます。
 敗れたとはいえ木村一基八段の戦いは見事。「七番勝負は最初は流れが良かったですが、勝ち切れなかったので残念です。」
羽生とは対極をなす深浦の戦い、将棋界の幅を広げる勝利だったと思います。

深浦康市王位(37)に木村一基八段(36)が挑んだ将棋の第五十期王位戦七番勝負の最終局は三十日、深浦が接戦を制し、タイトルを堅持した。三連敗から四連勝は、タイトル戦では渡辺明竜王が羽生善治名人を破った昨年の第二十一期竜王戦に続き二度目。三連覇を大逆転で成し遂げた。誕生から半世紀を迎えた節目の棋戦にふさわしい、名勝負だった。   木村が小声を発して頭を下げ、投了を告げると、深浦はコップの水を飲み、大きく息をはいた。紅潮したままの険しい表情が、戦いの激しさを物語っていた。  序盤は今期初めてとなる横歩取りの戦型で駒組みが展開。木村は5五角(四十手目)と打って戦端を開き、5五同飛(四十六手目)として大駒を入手した。  ここまでは実戦例があったが、7五歩(四十七手目)から未知の戦いへ。難解なまま推移する将棋を解き明かそうと、控室に詰め掛けた棋士たちが知恵を絞った。「深浦優勢だが予断を許さない」(渡辺竜王)、「先手の攻めは薄い」(勝又清和六段)と判断も分かれた。副立会人の飯野健二・七段は「第五十期の最終局にふさわしい大激戦。両者が持っている力を振り絞っている」と戦況を見つめていた。  最終盤に入っても両者とも決め手が見つからない形勢不明の戦局のなか、深浦が玉を安全地帯に持っていき、後手玉を追及。木村を投了に追い込み、二カ月半にわたる熱戦に終止符を打った。  渡辺竜王は「竜王戦に続いて二年連続大逆転が起きるなんて不思議。木村八段にもチャンスはあったと思うが…。とても難しい将棋だった」。

[REF]
- [将棋] 「プロへの道」(深浦康市著)
- 「シリコンバレーから将棋を観る」を読み終えて、そしてグローバルへ

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