将棋_棋譜鑑賞

歴史的棋譜を後手側から鑑賞: 第9期竜王戦七番勝負第二局

今期のA級リーグで、あわや名人再挑戦に名乗りを上げる勢いだった谷川浩司九段、彼の絶頂期(ご本人は今も絶頂期と言われるかも知れませんが)の歴史的名棋譜を鑑賞しましょう。

平成8年10月29,30日 岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」での第9期竜王戦七番勝負第二局、先手羽生善治竜王 vs 谷川浩司九段の対戦です。
光速流と言われる谷川浩司の真骨頂ともいえる歴史的妙手△7七桂が終盤に飛び出します。故池崎和記氏の観戦記が将棋世界2010年4月号(P180-184)に掲載されていましたので、その名文も併せて味わっていただくとよいと思います。

池崎氏は、△7七桂を指された羽生善治竜王の表情をこのように書いています。

仰天したのは記者だけではない。羽生の顔色が一変していた。大きく開いた目。半開きの口。深い眉間のシワ。夜道でえたいの知れないものに出くわしたときのような恐怖と驚愕の顔がそこにあった。△7七桂がまったく読みに入っていなかったのだろう。

対局後、谷川浩司九段より「池崎さんはこの将棋の終盤、ずっと対局室にいましたね」。氏が後々誇らしげに何度も話していたという歴史的一局です。

第9期竜王戦七番勝負

第1局 ●谷川-羽生○ △四間飛車 ▲居飛車穴熊模様
第2局 ●羽生-谷川○ 角換わり   △棒銀
第3局 ○谷川-羽生● 横歩取り   △内藤流
第4局 ●羽生-谷川○ 相掛かり   ▲ヒネリ飛車
第5局 ○谷川-羽生● △四間飛車 ▲右4六銀

   結果 : 谷川浩司九段が竜王位奪取

| | コメント (0) | トラックバック (0)