映画・テレビ

「南京!南京!」(City of Life And Death) by 陸川監督

2009041300000035scncnview000旧日本軍による南京虐殺(このように表現しているのは中国側で、日本では南京事件と表現しています)を扱った映画2作が4月下旬に中国で封切られていて、まずまずの興行成績を収めているようです。
rtf自身、2005年に数回南京を旅する機会があり「君は南京を見たか」という記事を書きましたが、それ以来南京という都市は身近に感じていました。訪問前に、知人から「南京では日本人は特に行動に気をつけるように」というような忠告を受けていましたが、実際に訪れてみると他の中国の都市と全く変わらず、日本の軍隊の過去の行動を今でも引きずっているようなことは一切感じませんでした。
ただ、元々の中国の戦争の歴史遺産として、街全体を囲う城壁が張り巡らされており、明るい古都にも流血で刻まれた過去が垣間見れるのでした。

1937年12月、日本軍による南京攻略が始まった。多くの国民党の兵士が壊走してゆく中、投降を拒否して南京に留まった兵士もたくさんおり、南京のあちこちで絶望的かつ悲惨な抵抗が繰り広げられた。その中に国民党の精鋭部隊の一員であった陸剣熊もいた。しかしながら抵抗は失敗に終わり、中国人の血によって長江が染まった後、南京は陥落して死の地と化した……

この作品を描いた陸川監督というのは、現在中国の人気監督のようですが、その忙しい中で四年にも渡ってこの作品を作り上げたとか。この作品への思い入れが強烈で、自身も特にリュウ・イエの役が銃殺されるシーンで涙が出るということです。

中国人のブログでのこの映画の評判ですが、冷静なものが多いようです。記録的に正しいか脚色されているのかという点は、映画個々の監督の思い入れが入っており、色々な観点の見方があって当然ですし、見た観客の感想も様々でよいでしょう。それよりも歴史を埋もれさせずに世代世代で語り継ぐことのほうが大切だと思います。

日本では、同じように南京大虐殺を描いたドイツ人監督による作品、『ジョン・ラーベ』が上映禁止となっているそうです。一部の勢力に気を使ってということのようですが、そんなことでいいのでしょうか? 日本も言論の自由が脅かされてきているとしたら由々しき問題と思います。

南京!南京!
英語題:City of Life And Death
プロデューサー:韓三平
監督:陸川
キャスト:
劉燁  陸剣熊役
高圓圓 姜淑雲役
范偉  唐先生役
中泉英雄 角川役
秦嵐  唐太太役
江一燕 小江役
姚笛 唐小妹役


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「手紙」 東野圭吾原作

2006年11月公開、東野圭吾原作「手紙」。 山田孝之・玉山鉄二・沢尻エリカといった人気出演者に 小田和正の「言葉にできない」という名曲がバックグラウンドで、ヒット狙いの軽い映画かなぁと思っていたのですが、なかなかの良い作品、思わず引き込まれて最後まで見てしまいました。

さすがに三人の演技は素晴らしいですね。今の若い俳優さんは人気と実力を兼ねている人が多いです。以前はプロモーションの巧拙で人気だけで幅を利かせている人も多かったのですが、今は実力も伴っていないと上り詰められませんね。
 

武島剛志は、高校3年生の弟である直貴が安心して大学へ行けるような金が欲しくて、資産家の老婆の家へ家宅侵入・窃盗を行なうが、老婆に見つかり衝動的に殺人を犯してしまう。そのために、直貴は「強盗殺人犯の弟」という目で見られ続け、就職も何もかもできない。
ただ、小さな幸せが欲しいだけなのに、そのつかんだ幸せのカケラを本当の幸せに変えようとするとき、「強盗殺人犯の弟」ということがバレてしまうのだった。その度に彼の想いは揺れる。公表、隠蔽、絶縁、寂寥、哀憐と…。

なかなか難しい演技を要求された映画でした。

「言葉にできない」の後に、最後を飾るのが高橋瞳の「コ・モ・レ・ビ」でした。

悲壮な運命にも木洩れ日のような希望を見出す映画でした。

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You've got mail

ユー・ガット・メールを見ました。1998年の映画なのでもう10年以上前なのですね。
この10年でインターネットは、すごい勢いで一般化しましたが、その先駆けともなった作品ですね。
映画を見た人が実際のロケ現場を訪ねて写真をアップしています。
  -Cafe Lalo
  -GRAY'S PAPAYA
心に残る映画のロケ地は、今でも観光スポットにもなっているんですね。

この映画の楽しいところは色々ありますが、会話がユーモアとセンスに溢れているのがいいですね。
例えば、"スターバックスでは決断力を求められる。ラテにするのかカプチーノかはたまたフラペチーノか、ショートかトールかグランデか...人々は自分の決断力を確かめにスターバックスに入る...?"

メグ・ライアン、トム・ハンクス二人の演技がすばらしくほのぼのとしたラブストーリーを楽しめました。
 

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GOEMON: Beyond Hollywood、最先端邦画はすごいことになっている

GOEMON、予備知識ゼロで見に行きましたが、素晴らしい映画で、全世界の映画シーンの最先端を走っている作品と思いました。
最近、レッドクリフやワルキューレ(トム・クルーズ)を観ていますが、映像美・自由な発想・エンターテインメント性で圧倒しています。映像の求心力がすさまじいため余計な事を考える暇を与えず,純粋に「虚構の世界」に浸らせてくれます。

他の作品のパロディも織り交ぜつつ、シェイクスピア風の格調をも融合させ、あれっドラゴンボール?と思わせるシーンの落差まであって、監督の「思いを表現するのであればなんでもあり」といった強い信念が全編にわたって押し寄せてくるのでした。豪華絢爛、総天然色、ハイパーカラー、リアル劇画CG調と、美しさ・リアリティ・虚構の世界を表現するあらゆる技術を総動員させています。

ストーリーにも、意外性があり、ひとつの独自な時代考証というか、この安土桃山時代という時代はいったいどんな時代だったのかということを、GOEMONという人物を通して見つめているといえます。
映画のパンフレットでのインタビューに答えて、紀里谷和明監督は、「下克上の戦国時代を経て信長のような男が出てくる。能力が無い者は消えていくだけ。何でもありの世界だから外国文化も受け入れるし、思想も受け入れる。全てがオープンソース。何にも縛られない自由な精神があったと思うんです。ならば僕たちも自由な精神で、このプロジェクトに取り組まなければならない。時代考証的にあそこが違うここが違うというレベルで映画を作るとものすごく窮屈で、クリエイティブなものではかくなってしまいます。」
 その基盤にたって、まさに紀里谷ワールド満開、完全に時代劇という枠を破壊しつくして、その魅力的な登場人物とストーリーを題材に、いままでにないファンタジックワールドを観客に見せつけます。

日本におけるゲーム・アニメそして原宿に代表されるファッションの先端性から、いつかは映画という最高峰の娯楽でも日本が世界をリードする日が来るのではないかと思っていましたが、もうすでにこの作品はハリウッド作品をあっさりと後ろに置いていってしまっています。

日本のIT技術、さらには黒澤明らが示した日本映画の芸術性・奥行きといったものにも支えられて、全ての成果が集結した作品で、それらを計算しつくしてちりばめ構築した美世界が、なんとも言えず魅力的でした。
(ところでこの紀里谷和明監督、あのシンガーソングライターである宇多田ヒカルさんの元夫なんですね)

それぞれの出演者たちの演技も素晴らしく、この紀里谷ワールドを際立たせています。

これからは、間違いなく日本の映画が世界の注目を集めていくことになるでしょう。

[Ref]
初日舞台挨拶レポート(等)最新ニュース
●監督 紀里谷和明  出演 江口洋介、大沢たかお、広末涼子、奥田瑛ニ、寺島進、伊武雅刀、ゴリ、要潤、中村橋之介、平幹ニ朗、ほか

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博多織デベロップメントカレッジ-福岡人間交差点

NHKの番組「福岡人間交差点」で博多織デベロップメントカレッジの紹介がありました。
博多織...あまりなじみがなかったのですが、帯が紹介されそのきりりと締まった美しさが印象的です。
しかしながら事業としては困難なものとなってしまっていて、多くの事業主・職人が離れていったのでした。
そんな状況を打開しようと、組合が興したのが博多織デベロップメントカレッジ。
「若い人の感性でなんとか博多織を復活させたい」と校長は言います。
授業料年間100万円、卒業しても就職の保証はない、そんな学校に応募者はあるのだろうかとの周囲の不安とは裏腹にたくさんの若者が入学したのでした。

二人の生徒に焦点をあてて紹介していました。
一人は食品研究の職を辞めて入学してきたOL。「安定していたし辞める理由もなかった」のですがその仕事は「食べていく上での職業」であり「博多織は生きていくうえでの精神のささえ」と思い博多織の勉強に入った。
「漠然としていますけど、生きている限りはやっていけるんじゃないかな」と自分オリジナルのデザインの博多織を編みながら目を輝かせていました。

もう一人は、織物会社の六代目の社長を辞めて入学してきた青年。64才の父に社長を返上して一から勉強することを決意。
会社経営では、金融業での経験から会社を変革しようとしたのですが、従業員から総スカンをくって「織物を知らなすぎる」ことに気づく。
初めて自分で帯を織ってみて、「博多織の何が好き?」と問われても答えられない青年。
父は、「跡継ぎをしてくれると言うのは嬉しいけど、その前に織物が好きか嫌いか?」を問いたいといいます。
一本の帯を手作業で織るのに一点のミスも許されない作業、体にしみこませないと朝から晩まで織れないという厳しさ。
青年は、この授業を通じ「織り子さんたちが貴重な財産」ということに気づくのです。

博多織デベロップメントカレッジ、仕事とは何かと自問する若者のエネルギー・価値観と伝統的な芸術が融合して新しい可能性を追い続けています。

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Returner、金城武と鈴木杏

D0023903 レッド・クリフでの金城武の素晴らしい演技に感銘を受けて、興味を持ち過去の出演作を調べてみました。
アト・ランダムにチェックしてみようと思って観たのが、「リターナー」(2002年)という作品。
そこでは、ブラック・マネーを強奪しそれを依頼者に戻す裏稼業リターナーという役柄。やくざ映画なのかなぁと予備知識ゼロで観ていると、その銃撃場に突然2084年の未来から来たという少女が降り立ちます。ミリ(鈴木杏)というその少女は、人類を絶滅寸前に追い込むことになる宇宙生物・ダグラの最初の一匹を一緒に倒して欲しいとミヤモトに頼みこむ。

 ミリのそんな言葉や背景を信じられないミヤミトが、ついに彼女を信じていく過程を違和感無く演じきるというところが見せ場だったでしょうか?
なんともやくざ映画とETまがいのSFがごった煮になった痛快な作品。真剣に見るような映画では無いですけれど、見ていて爽やかでしたね。

Suzuki_prof
鈴木杏さんという女優さんも初めて観ましたが、なかなか上手ですね。うまく演じないと軽い映画になってしまう役どころだと思いましたが、勇敢で可愛らしく印象的な雰囲気を漂わせていました。

役目を果たして二人が別れるシーンにしっとりとした儚い友情・愛情が、かもし出されていました。
 
うーん、金城さんは色んな役柄をこなしていけそうですね。中国語も素晴らしいし、アジア映画がこれからの潮流とするならば、その中心的なスターになるかも知れませんね。

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篤姫の勢いで、「天地人」も行きましょか?

Tenchi03昨年篤姫を完全視聴した勢いで、今回の天地人、先週初回の本放送は京都から帰宅の途上だったため観る事が出来なかったのですが、今日の再放送はしっかりと観る事ができました。
午前中、仕事の残務がありましたので、会社に行ってしまったのですが、うまいこと口実をつけて脱出、その甲斐がありました。うん、今回もかなり期待が持てそうで、もしかしたら篤姫に続き二年連続で完全視聴の可能性も。
というのも、歴史物がちょっとしたマイブーム、なにしろお正月に放送された10時間ぶっ続け放送のテレビ東京開局45周年記念「寧々~おんな太閤記」をほとんど全部観てしまいました。仲間由紀恵の寧々や淀の方の吹石一恵の演技も良かったですが、一番激しく動いた時代をダイジェスト的に総覧できたのも良かったです。

今回の天地人も、豊臣秀吉や寧々といった中央に居た人物たちとは対極に、地方にいた人物に焦点をあてた作品となりますので、おんな太閤記を観ていたことがとても参考になりそうです。

北陸や東北の豊かな自然、そこで育まれた歴史的逸材を若い出演者やベテランがどのように演じていくのか楽しみです。第一回目の男の子の演技は、素晴らしかったですね。

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レッドクリフ(Part1)、アジア版ベンハーと命名すべき力作!

122832088713316305891_redcliff01_2イオンモール草津で一番期待していたWarner Mycal Cjnamasで早速「レッドクリフ(Red Cliff)」を見てきました。とても充実した設備で観客も少なく雑音なしでじっくりと鑑賞できました。特に空調が素晴らしい。これは常々思っていたのですが、映画館内の空調が悪いと匂い・香りや酸素濃度(ってそんなに君は繊細か?)が気になって映画に集中できないんですよね。
 
それでレッドクリフの映画そのものの感想ですが、これは素直に感情移入が出来とても楽しんで見ることが出来ました。古代歴史を映画化した作品では、ベンハーや十戒が好みなんですが、今回のレッドクリフはアジア版ベンハーと言っても良いと思っています。
三国志のクライマックスの赤壁の戦いが、西暦208年。今年がそれから1800年目の年で北京オリンピックも開催されたという記念の年。
その記念の年に監督が、三国志を独自に解釈し現代人にエールを送る形で蘇らせた意欲作だと思いました。その解釈の仕方や手心の加え方については、三国志に対する思い入れのある方からは反発を買うかも知れませんが、映画とはまさにそのようなものだと思います。つまり監督の意思が色濃く反映されバイアスがかかっても許される個性的な芸術作品だと思います。 (ちなみに今年は源氏物語の発表から1000年記念ということも偶然重なっていますね。東アジアと交流の盛んだった当時、紫式部もきっと三国志を勉強していたんでしょうね)
エイガでつながるクチコミサイト「映画生活」で素子様命さんが以下のように書かれています。

そもそも三国志には歴史の叙述としての「正史」と、それからもっと時代が行ってからの痛快エンタメ小説としての「演義」があり、主要キャラのイメージの大半は、エンタメ小説:演義によるもの。「こういう史実がありました」
というところは分かっていても、実際の人物がどんな人格だったか、年表に載るような「××の戦い」なんていう
史実にいたるまでに、どんなやりとりがあったかなんて、事細かな部分を見た人が生きているわけではありません。

三国志自体が、後々の権力者によって史実に手を加えられ伝えられたものと解釈せざるを得ません。
このジョン・ウー監督は、子供の頃の貧しい時にあしながおじさんを髣髴させる匿名の方から奨学金をもらうことが出来て、映画の勉強を始めることができたと述懐しています。
そしていつかは、三国志を映画化したいというのが積年の夢だったのです。この作品に自身の人生で積もり積もった思いのたけをぶつけたのだと思います。
 
心配していた特撮の入れすぎも適度に抑えられていて良かったです。
それと出演者も演技が素晴らしかったですね。特に金城武に感心しました。冷静な諸葛孔明を見事に演じていました。
それと個人的には、お気に入りだった林志玲(リン・チーリン, Chiling Lin)の演技を楽しめてよかったですね。

林志玲」のビデオ
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彼女は台湾随一の美貌のモデル・タレント。映画では美貌と理性を併せ持った周瑜の妻小喬の役を演じきっていました。
さらに趙薇(ヴィッキー・チャオ)までも登場。日本軍旗ファッションと良妻賢母で政治意思を露呈させ一時期中国国内を騒がせた女優も登場させる懐の広さを見せました。
こんなにも以前から注目していて記事にしていた女優が出てくれるなんてブログの妙味のひとつですね。
 
Part-2は、4月公開とのこと。今から楽しみで待っています。


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脚本はプログラム設計のようなもの、「篤姫」脚本家 田淵久美子さん

K_img_render前の記事で、久々に年間を通して大河ドラマ「篤姫」を見たことを書いたのですが、このドラマの面白さはとても筋道たった構成になっていて分かりやすかったことと時代の大きな変換点を同時代に生きた女性の視点から見た内容が新鮮だったことだと思っています。

筋書きについてですが、篤姫を演じた宮崎あおいが、天璋院の最期49歳から逆算して役柄を作ったと言っていますが、このドラマ自体の筋書き自体もラストシーンから逆算してそこまでの流れを見ごたえのあるものにしていく枝葉をつけながら構成していったように思えます。

あとから別の記事を読んで分かったのですが、幕末維新ものの大河は当たらないという事実があったようなのです。その理由のひとつとして、刻一刻と政情が変化し、敵味方の離合集散が頻繁で理解しにくいからというものがあるのです。

 三年前、宮尾登美子さんの「天璋院篤姫」の表紙の美しさから「これにします」と直感で大河ドラマを決めてしまった田淵久美子さんは、当然ながら後々ストーリー作りに苦しんだそうです。
「篤姫は大奥の外に出られないので外の世界との兼ね合いが難しかったですね。特に後半、歴史が大きく動き始めた頃は、歴史好きの方も篤姫の魅力で観てくれた方のためにも、両方を活かさねばという点では非常に苦労しました。」

1912年開校の町立女子技芸学校を前身に96年の歴史を持つ島根県立益田高校。県西部有数の進学校として知られ、これまでに約1万7千人の卒業生を送り出してきました。田渕久美子(48)さんは連続テレビ小説「さくら」(NHK、02年)や、ドラマ「ニュースの女」(フジテレビ、98年)などの脚本も書いてきました。
「物事をどこか冷めて見ていた」という高校時代。でも一つだけ夢があった。「すべて一番のものが集まる東京に行きたい」
母親の猛反対を押し切って東京の大学に進んだ彼女は、高校時代も熱中したダンスを学ぶためだったそうです。しかし、間もなく中退。短大を出た後、益田に戻って金融機関で働いていたころ、山田太一脚本のテレビドラマを見て脚本家になろうと決意。再び東京に戻り、プログラマーとして働きながらシナリオ学校で学び、テレビアニメの脚本で夢の一歩を踏み出したのでした。
 「実は文章を書くのは苦手なんです。ドラマの脚本は筋書きを考え、シーンを組み立て、せりふをつける設計のようなもの。それが自分に合っていた」

プログラマーとして学んだ構成力そして自身の地方から東京を目指した志が篤姫のそれと重なり、篤姫の発する勇ましい台詞(せりふ)は、東京を目指して意思を貫いた田渕自身の思いと重なっていたのか。

彼女のそんな思いが、この史上困難と言われ続けた維新もののドラマに新たな輝きを与えたと思います。
「このドラマは女性の本質的な強さをテーマに描いている」と佐野元彦チーフ・プロデューサーは言っています。篤姫も、いざとなったら豪胆にふるまう女性として描かれています。しゅうとめと対決、家茂の嫁の和宮との確執を乗り越え、江戸城無血開城のために大奥の陣頭指揮を執るに至ったのです。

 篤姫役の宮崎について、当初は「アイドルのようで江戸時代の姫らしくない」との声もあったが、「ずば抜けた美人だと距離が出てしまうが、若い人が見ても親しみがもて、お年寄りからもかわいらしく思われる存在」(時代劇専門チャンネル前編成部統括マネージャーの小野田光美さん)と評価が高い。

 宮崎以外にも、若い視聴者を引きつける旬の俳優を配した。準主役で篤姫に思いを寄せる、のちの藩家老・小松帯刀役にモデル出身の瑛太、家定役に小劇場で人気が出た堺雅人。今後は坂本龍馬役で玉木宏が、皇女和宮役で堀北真希も登場する。

 NHKは家族で見られるホームドラマ化も狙った。篤姫は、病弱な実父・忠剛と、しっかり者の母・お幸の愛に包まれ天真らんまんに育ち、嫁いだ後も、家定と布団を並べて仲むつまじく会話を交わす。大河でおなじみの合戦シーンも、子どもも見やすいように、刀や鉄砲を手に戦う場面は最小限に抑えた。



「執筆中はセリフひとつひとつとっても登場人物全員に感情移入して書いていましたから、和宮さんにしても滝山や重野にしても私の一部なんですね」「全ての人物を愛していないとセリフなんて書けません」

ただあまり気を入れすぎると現代ドラマなどでは行き過ぎたキャラクターになってしまうそうなのですが、今回はセーブせずに思う存分書きましたと言っています。
この熱さがぴったりとマッチしたのでしょう。

楽しいドラマを一年間見せていただき本当に感謝しています。次回作も楽しみですね。


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最終回を迎えた篤姫、独眼流政宗以来完全視聴しました!

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今回で最終回を迎えた篤姫、本当に久しぶりにNHKの大河ドラマを一年間通じて見続けました。
多分独眼流政宗(伊達政宗)以来だと思います。
見ていて思ったのは、時代の大きな変化点に、まさに中国の西太后のような存在の女性がこの日本にも存在していたということを実感しました。愛新覚羅 溥儀の生涯に迫ったラストエンペラーと相通ずる波乱の時代を描ききった素晴らしいドラマでした。

それと宮崎あおいの素晴らしい演技、周囲を取り巻く個性豊かな人物たち。天才と言われてきた宮崎あおいとしても、演じきるのは困難だったでしょう。
しかし、本当にはまり役となっていきました。

さすがの天才女優も、あの愛くるしい童顔で篤姫の生涯を演じるのは難しいのでは……。そんな心配は放送が進むにつれ、誰も口にしなくなっていた。視聴率絶好調のNHK大河ドラマ「篤姫」が14日、最終回を迎える。ヒロインの12歳から49歳までを演じきった宮崎あおい(23)が、今の心境を語った。

 「誰も予想してませんでしたね、こんなにヒットするなんて。私も、NHKの人も」

その通りでしょう。ずっと低迷していた大河ドラマ。NHKには巨額の予算を使ってこのドラマを作り続けることへの疑問符が投げつけられていました。そんな逆風を跳ね飛ばす結果を誰が予想したでしょう。

「最初は戸惑いました。私が何かすると、すぐ報道されたりして。周囲が見ている私と本当の私が離れていく気がした。でも、それも仕方ないと考えるようになった。今は素直にすごくうれしいです」

rtf自身、宮崎あおいという女優を詳しく知ったのも今回のドラマによるものでした。きっとそんな視聴者は少なからず居るのではないでしょうか。

デビュー19年。映画「EUREKA(ユリイカ)」「NANA」などで、少女の多様な形を自在に表現してきた。しかし今回は本人と大きく離れた役柄。「不安はなかったか」と問うと「悩まないタイプなんです」との答え。「私は撮影現場の空気に素直に反応しているだけだから」

 06年のNHK連続テレビ小説「純情きらり」で主人公の生涯を演じた経験が生きたとも言っています。「12歳の篤姫を演じる時、最後に49歳までいくことを逆算したうえで12歳を作っておかないと、とは考えてました」 と口で言うのは容易いでしょうけれど、その想像力の豊かさには舌を巻きます。

また「篤姫」が支持されたのは「現代の女性に共感してもらえたからでは」とも話しています。

「史実の篤姫はこんなではなかったかもしれません。脚本の田渕久美子さんが、今の人が共感する人物に描いてくれたんだと思う。私も、自分にとても近い感じがしました」

 篤姫を愛する2人の男性も番組ファンを増やした。「家定さん(堺雅人)は公の場ではうつけのフリをし、私にだけ見せる顔がある。それは、女性にとってすごく幸せなこと。そのギャップにみんなキューンとするんだろうな」

 もう一人は幼なじみの小松帯刀(瑛太)。「情けない可愛い男の子が、しっかりした男性に成長していく。そして変わらず私のことを気にかけてくれる。それが魅力的」

時代背景、その渦中で力強く生き抜く人々、外圧、本当に楽しめた一年間でした。このドラマに関わった人たちに心からありがとうと言いたいです。

しかし来年の大河ドラマは大変でしょうね。


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